インタビュー

顧問の品質が向上し、顧問先とのコミュニケーションが深化。
それにより労働環境の向上に舵を切れた。

2023年 労務監査社労士表彰制度 受賞

社会保険労務士法人 たんぽぽ会

社会保険労務士法人 たんぽぽ会は昭和52年に業務を開始以来、一貫して顧問先の労務管理の一翼を担っています。
「親切なおせっかい」を標榜し、顧問先の従業員の労務管理(就業規則の作成、福利厚生、給与計算等)から労働環境の整備、向上に至るまで、常に顧問先にそっと寄う同社。ヨクスルの活用について所長 CEOの木山 恭子 様にお話を伺いました。
導入背景を教えてください。
当時の弊社がテーマにしていたことが「顧問の品質を上げよう」という点でした。

問い合わせがあってそれに対応する待ちの状態の顧問スタイルから、提案をベースにした顧問スタイルへの移行です。従来の社会保険労務士事務所(以下 社労士事務所)の業務に代表される手続き業務、代行業務、給与計算等にも対応しつつ、より一層労働環境の整備に注力していこうと。

そんな折に労務監査クラウド(ヨクスルの旧製品)の存在を知り、世の中のデジタル化の波もあり導入を決定しました。
アナログからの移行は大変だったのではないでしょうか?
監査項目をプリントアウトし、その紙を顧問先で一つ一つチェックしていくというアナログな作業からの移行ですから、導入当初は戸惑うこともありました。ただヨクスルへの移行は労務監査クラウドを導入していたため比較的にスムーズにできました。

担当者によっては労務監査クラウド自体利用したことがない者もいましたが、利用経験のある担当者とペアになって顧問先に同行し、実際にヨクスルを使っているシーンを体感することでいち早く使いこなせるようになったと思います。
利用企業さんの規模感や業種によって、ヨクスルが合う合わないというのはあるのでしょうか?
業種での親和性の違いはさほど感じられませんが、小規模事業者さんにはあまり向かないかと。私たちは現在、50人規模の会社から500人規模の会社まで14社にヨクスルを提供していていますが、ある程度の規模感はあった方がいいように感じます。

小規模事業者さんの場合、法令遵守の前に着手すべきところが多々ありますので、ヨクスル導入の決め手の一つに社員数はあるかもしれません。
親和性という言葉が出ましたが、目指されている方向性とヨクスルの親和性を教えていただけますか?
ヨクスルは最初のハードル、非常に多岐にわたる労働法の監査項目がすべて網羅されていて、チェックしていく中で漏れや不足が一目で分かります。その秀逸さに驚かされています。

しかもデータや状況は、顧問先とクラウド上で共有できていますので、そこにお互いの意識を向けるだけで済みます。顧問先の置かれている状態がどういう状態か、改善・対応項目に優先順位をつけて指示してくれるので、まるで健康診断を受けていただいているかのような感じです。

プリントアウトしていた時代から考えると雲泥の差ですね。
法令遵守は大きなポイントだと思いますが、その点から見たヨクスルはどこにポイントがあると思われますか?
私たちの仕事は法令遵守が根幹にあります。ただ法令遵守が最優先かというとそうは思っておりません。

法令遵守をしつつ、最終的には労働環境が良くなり従業員さんが定着する。そして、定着している従業員さんが成長することで、企業も発展していく。働く人が働きやすくなり、活力ある企業体になっていくために法令があるとも思っています。
労働法の監査項目が網羅されている点以外に、ヨクスルの良さはどんなところにあると思われますか?
顧問先への定期訪問の際の安心感の違いも、アナログ時代とは全然違います。
訪問する際には何かしらの情報をお持ちするようにしていますが、この情報を集めるだけでも大変です。その手間もヨクスルが代行してくれます。
なるほど、顧問先ごとにニーズもまちまちでしょうし、一口に情報収集と言っても大変そうです。
しかも週に2回のメールマガジンで法改正や最新動向も届きますので、顧問先との途切れのない接触を図ることにも繋がっています。

担当者によってお伝えする内容に差が出るのも防げますし、進める内容の品質も担保されます。実は品質の担保はとても重要で、属人的になりがちな部分をここで排除することができるようになりました。
法改正とかタイムリーさが求められると思いますので、週に2回というのはありがたいポイントですね。
それとは別に小テストというものが用意されていて、そこも顧問先ごとに実施できますので総務の方と楽しみながら学べています。

どこで躓くか、どこの理解が進んでないかを私たちも把握できますし、共有というのは大きなポイントだと思います。ここも弊社の掲げる顧問の品質向上に一役買ってくれています。
今日のお話を伺ってヨクスルへの満足度の高さは感じられました。
逆にもっとこういう点が改善されたり付加されるといいと思われる点は何かございますか?
経営者が知りたいことの一つに同じエリア、同じくらいの規模感の同業他社の状況があります。特に給与や賞与等の人件費や賃金カーブは統計資料でしか把握することができませんので、ここはもっとも気になるところだと思います。

統計資料では見えてこない他社状況が見える化されると今まで以上に喜んでいただけそうです。
たんぽぽ会さんは今後どうなっていくと考えられていますか?
ヨクスルはたんぽぽ会さんにとってどういう存在であり続けるでしょうか?
出生率は下がり続け人口は年々減少しています。少子高齢化にもますます拍車がかかり65歳以上が4割を占めますという中で、労働力の確保はもはや企業の生命線とも言えると思います。

ただ単に駒としての人材ではなく、企業が発展するために必要不可欠な人財。やっと戦力になりかけたタイミングで退職されたら今までの企業努力が水の泡です。しかも労働人口は年々減っているという現実を突きつけられ、その時点で焦ったとしてももう手遅れです。
そのため社労士事務所としてできることは労働環境の向上だと思っています。

労働環境を整備して、そこで働く人たちにとって働きやすい環境整備、活躍できる環境整備。それは定着へと繋がりますし、戦力化された人財は企業の発展の一助となることは間違いないでしょう。そのための仕組み作り。

ヨクスルはチェックしていくだけでその企業の労務課題を抽出して見える化してくれます。

何ができていて、何ができてないかが明確になり、あとはヨクスルから提示された優先順位に沿って改善していけばいいだけです。その改善点までもが顧問先とリアルタイムで共有できる・・・。

ヨクスルは私たちの道標にもなってくれています。
貴重なお話をありがとうございました